・レイモンド・ウィリアムズ研究会 シンポジウムのお知らせ

 以下お知らせです。これはかなり「楽しい」です。大変お勧めのシンポです。

 チラシはこちらです。日本語版の簡易チラシはこちら

 朝から晩までおつきあいくださるもよし、「つまみぐい」くださるもよし。ふるってのご参加をお願いいたします。

 どの報告、コメンタリーも聞き逃せませんが、ごく個人的な関心で言うと、午後からのクリス・ウィリアムズ氏は、『リチャード・バートン日記Richard Burton Diaries』の編者で、この日記は外国語翻訳もされており、かなりの成功を収めているようです。『ワイルドギース』のフォークナー大佐が、はたしてどんな人生を送っていたのか、興味はつきません。

Culture as a Whole Complex:
(Re)Action to Industrialism and Laissez-Faire

Raymond Williams in Transit IV
An International Symposium

Sunday, 16th MARCH, 2014
9:15-17:00
CONFERENCE ROOM, SHIN-SENZANKAN 2F,
JAPAN WOMEN’S UNIVERSITY, TOKYO

9:15 Coffee

9:30-9:50 Opening Remarks: Takashi Onuki (Kwansei Gakuin University)

9:50-10:50 Yasuo Kawabata (Japan Women’s University),“Ruskin,MorrisandLaissez-Faire”
(Commentary: Kiyoshi Abe, Kwansei Gakuin University) 10:50-11:10 Coffee

11:10-12:10 Andrew Webb (Bangor University), “Residual and Emergent Cultures in a Literature of Coal: the Case of Wales
(Commentary: Kunio Shin, Tsuda College)

12:10-13:30 Lunch

13:30-14:30 Chris Williams (Cardiff University), “The Collier's Son: Richard Burton and the
Legacy of Coal Mining in South Wales
(Commentary: Ryota Nishi, Ph.D. Candidate, Hitotsubashi University)

14:30-15:30 Shintaro Kono (Hitotsubashi University), “Sons and Friends: Emyr Humphreys and the Novels of Growth in the 1950s”
(Commentary: Yuzo Yamada, Osaka University)

15:30-16:00 Coffee

16:00-17:00 Discussion. Final Remarks.

Chaired by Fuhito Endo (Seikei University) and Yasuhiro Kondo (Keio University)

第三回レイモンド・ウィリアムズ研究会 ワークショップ

「わたしたちの文化をどうするかーー変化と連続性からみるイギリス社会ーー」
日時:2013年9月28日(土)14:00〜17:30
場所:東洋大学(白山キャンパス)8号館第二会議室

各コメンタリーのタイトルおよび要旨を公開します。なお、当日は公開ワークショップ(いえ毎回公開してるんですが)ですので、ふるってご参加下さい。

なおPDFは、下記のリンクからダウンロードできます。

http://yahoo.jp/box/DdWxNE

レイモンド・ウィリアムズ研究会 ワークショップのお知らせ

コメンタリー担当者など、さらなる詳細は近日中にお知らせします。

詳細追記しました(9月6日)。

2013年度 第三回 レイモンド・ウィリアムズ研究会 ワークショップ

わたしたちの文化をどうするか
――変化と連続性からみるイギリス社会――

日時:2013年9月28日(土)14:00〜17:30
場所:東洋大学(白山キャンパス)8号館第二会議室


プログラム

14:00〜14:15 本ワークショップの趣旨について「わたしたちのコモンな目的とは何だったか?」(仮題)大貫隆史(関西学院大学)・河野真太郎(一橋大学

14:15〜14:45 コメンタリー(1) 阿部潔関西学院大学

14:45〜15:15 コメンタリー(2) 杉本裕代(東京都市大学

15:15〜15:45 コメンタリー(3) 三村尚央(千葉工業大学

15:45〜16:15 休憩

16:15〜17:30 著者を囲んでのディスカッション

司会:遠藤不比人(成蹊大学


ワークショップの趣旨

本ワークショップの当面の出発点となるのは、今年立て続けに出版された以下の書物です。

川端康雄『葉蘭をめぐる冒険――イギリス文化・文学論』(みすず書房、2013年)
山田雄三『ニューレフトと呼ばれたモダニストたち――英語圏モダニズムの政治と文学』(松柏社、2013年)
河野真太郎『〈田舎と都会〉の系譜学――二〇世紀イギリスと「文化」の地図』(ミネルヴァ書房、2013年)
大貫隆史・河野真太郎・川端康雄編著『文化と社会を読む 批評キーワード辞典』(研究社、2013年)

葉蘭をめぐる冒険―― イギリス文化・文学論

葉蘭をめぐる冒険―― イギリス文化・文学論

文化と社会を読む 批評キーワード辞典

文化と社会を読む 批評キーワード辞典

 これら四冊の書物は、いわゆる「英文学者」によって執筆・編纂されたものですが、特徴的にも、「文学作品」を真っ向から論じることがその中心に据えられてはいません。むしろ、これらの著作は、文学をその一部とする文化とは何か、その社会や政治との関係は何かということを、改めて考え直しながら対象を研究する、または対象を研究することでそういった問題を考え直すことをその特徴としているといえます。
 同時にこれらの著作は、「英」文学者によるものであり、その素材の多くをイギリスからとっているものの、「私たちの現在性の系譜学」であることも特徴としています。つまり、これらの著作で扱われる過去の、遠い国の人物や著作、出来事は、「わたしたち」の現在を構成するなにかとして扱われているということです。
 日本において外国文学研究が窮状にあり、また世界的に見ても人文学が包囲されているように見える現在、これらの著作が提起する問題は、文学研究・人文学が果たすべき責任とは何かを考える上でも、喫緊の課題であるともいえます。また、上記の著作の中心には、イギリスにおける文化研究(カルチュラル・スタディーズ)の伝統がありますが、その文化研究をいかに有効な形で再導入できるかということも、大きな課題です。本ワークショップでは、著者たちを交えつつ、単なる合評会にとどまらずに、これらの仕事をいかにして継承し発展させうるかを考察したいと思います。


企画責任者:大貫隆史・河野真太郎
連絡先:大貫隆史 

主催:レイモンド・ウィリアムズ研究会

2013年度第2回レイモンド・ウィリアムズ研究会

ワークショップ

モダニズムはいつだったのか
――山田雄三『ニューレフトと呼ばれたモダニストたち』を読む

日時:2013年8月9日(金)11:00〜16:00
場所:関西学院大学大阪梅田キャンパス 1001
大阪市北区茶屋町19-19 アプローズタワー

(地図については下記リンクをご参照下さい)
 http://www.kwansei.ac.jp/kg_hub/access/

*当日のコメンタリー、ディスカッションは『レイモンド・ウィリアムズ研究』に収録することを検討しています。
*事前申し込みは不要です(が、プロフィール欄のメールアドレスにご連絡頂けると有り難いです)。また会費は無料です。

2013年度第1回レイモンド・ウィリアムズ研究会

Raymond Williams
The Long Revolutionを読む(2)

今回は、下記の書籍をテキストといたします。

The Long Revolution

The Long Revolution

  • 作者: Raymond Williams,Anthony Barnett
  • 出版社/メーカー: Parthian Books
  • 発売日: 2012/04/01
  • メディア: ペーパーバック
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Raymond Williams, The Long Revolution. (Parthian, 2011)
(第1部第2〜3章を読みます)



(*原著をテキストとしますが、同書には翻訳もあります。古書はかなりの価格となっていますが、図書館に所蔵されていることもあります。)

長い革命 (1983年)

長い革命 (1983年)


日時:2013年8月8日(木)12:00〜16:00
場所:関西学院大学大阪梅田キャンパス 1401教室
大阪市北区茶屋町19-19 アプローズタワー14階
*地図については下記リンク参照
関西学院大学大阪梅田キャンパス K.G.ハブスクエア大阪
*事前申し込みは不要です(が、プロフィール欄のメールアドレスにご連絡頂けると有り難いです)。また会費は無料です。

ウェールズ・ツアー

Long Revolution in Wales and Japan conferenceに参加。無事帰国。

http://crewswansea.blogspot.jp/2012/10/long-revolutions-in-wales-and-japan.html

私の「トーク」(肩肘張らない、という感じのもの)は、昨年三月十一日以降の経験を、「モビリティ」をキーワードに話すものだった。

以下、部分的に原稿を抜粋。

詳細は、「帰国報告会」的なものをオーガナイズして話そうと思うのだが、現在の高揚してしまっている気持ちを忘れないうちに(いや数日すれば確実に忘れるので)、メモ的に書いておきたい(上記の原稿も、プロシーディングを作成して配布することになると思うので、もしご関心があれば、そのときにご一報下されば、もちろんお送りします)。

上記のペーパーは、同行のid: melanie-ji-woo氏、Nishi氏、Kondo氏のごく密度の濃い報告と比較すれば、穴があったら入りたいぐらいのものなのだけれど、それでも、共有すべき価値のあるコメントがフロアから即座に出て、これは書き記す価値がありそうに思う。

フロアから発言があったのは、スォンジー大学CREWの創設者M・ウィン・トマス教授と、日本にも来たことのある、ウィリアムズの伝記作者ダイ・スミス教授である。日本で言えば団塊世代ちょい上のお二人のコメントは、意訳的に翻訳すれば、自分たちが、ずっと「居心地悪さ」を抱えて生きてきた、という個人的かつ典型的な経験にかかわっている。

自分が生まれ落ちたコミュニティ(お二人ともロンザ渓谷のご出身)から、「上方に」 mobileな経験をしてきたことは、お二人にとって、実のところ、「居心地」の悪いものだった。

しかし、その、いわば「構造的」な居心地悪さを、ひとはavoidすることもあるし、avoidしないこともあるし、あるいはその中間もあるだろう(というか、基本的にはその中間なのだろう)。とはいえ、確実に言えそうなのは、この「居心地悪さの感情構造」が、生産的に作用する場合もあるし、ない場合もある、ということである。もっと言えば、居心地悪さの経験を、生産的に世代を越えて継承していく限りにおいて、いかなるものであれ、それは生産的なものとなりうる。

だから、ダイ・スミス氏(彼の言を誤読していないことを切に願うのだが)の言にあった、organic intellectualsという言葉が大事なのだ。

問題は、有機的知識人であってはならない、ということではない。

有機的、という言葉の意味と輪郭が結果として変わるように私たちはアクションを行うべきなのであって、その限りにおいて、有機的であることを忌避すべきではない(知識人という言葉を使うかどうかは、私はまだ答えがない)。

come homeできない、という(M・ウィン・トマス氏やダイ・スミス氏の言う)「居心地悪さ」の経験、(id:shintak氏が言うような)「挫折」の経験に、促される限りにおいて、私たちは有機的であることそのものを、結果として変化させうるような形でアクションを継続しうるのである。

(まだ追記する予定ですが、まずはここまで、18日のウルフ協会関連の打ち合わせがこれから。ちなみにウルフ協会大会の詳細はこちら。新企画のワーク・イン・プログレス報告もあります。http://www.vwoolfsociety.jp/conference/program2012.html